OPP袋バイオマスを徹底解説!環境配慮と利便性の両立
バイオマスOPP袋とは
バイオマスOPP袋は、石油由来の原料の一部を植物由来の原料に置き換えた環境に優しいOPP袋です。OPP袋に使われるバイオマス原料にはサトウキビなどが使用され、石油由来の原料の使用量を減らすことができ、環境負荷低減と、温室効果ガス排出低減に貢献できる製品として注目されています。
印刷物の包装や商品陳列用のパッケージ、ダイレクトメール封筒、小物の整理、ラッピングなど、さまざまな用途で活躍しています。
従来のOPP袋と比較して、バイオマスOPP袋には次のような利点があります。
バイオマスOPP袋を選ぶ際には、次の点に注意する必要があります。
バイオマス原料の配合率が高いほど、環境への負荷は少なくなります。
食品包装など、食品と直接接触する用途には、食品衛生法に適合したバイオマスOPP袋が必要です。
バイオマスOPP袋は、従来のOPP袋よりも一般的には高価です。
バイオマスの種類
バイオマスは、再利用可能な有機性の資源(石油などの化石燃料を除く)のことで、大きく分けて3種類あります。バイオマスOPP袋に使われているバイオマスプラスチックは、「資源作物」が原料になっています。
廃棄物系バイオマス | 食品廃棄物、畜産排せつ物、木質系廃棄物、下水汚泥など |
未利用バイオマス | 間伐材、森林残材、水草、海藻、麦わら、もみがらなど |
資源作物 | サトウキビ、トウモロコシ、大豆、芋類、菜種など |
廃棄物や未利用のバイオマスは、資源として有効活用することで、廃棄物処理の負担を軽減し、資源循環を促進することができます。
資源作物は、バイオ燃料やバイオ素材の原料として栽培され、農家の新たな収入源となるだけでなく、地域経済の活性化にも貢献できるという特徴があります。
バイオマスマークとは
バイオマスマークは、バイオマスプラスチック製品が、一般社団法人日本有機資源協会が定める基準を満たしていることを示す認証マークです。バイオマスプラスチックとは、石油由来の原料の一部または全部に、植物由来の原料を使用したプラスチックです。
バイオマスマークは、商品に含まれているバイオマスの割合が10%以上で、かつ品質および安全性が確認されたバイオマスマーク認定商品に表示できます。
バイオマスマークを取得することで、以下のメリットを得ることができます。
- ・消費者に環境に優しい製品であることをアピールできる
- ・企業の環境イメージ、ブランド力を向上させることができる
- ・環境意識の高い消費者の購買意欲を促進できる
バイオマスマークは、消費者が環境に配慮した製品を選ぶための指標として、今後ますます重要になっていくと考えられます。
バイオマスマーク:表示の意味
バイオマスマークには、バイオマスの含有割合をはじめ、さまざまな情報が含まれています。それぞれの意味を解説します。
バイオマスマークのロゴ
バイオマスマークのロゴは、「地球から伸びるクローバー」をコンセプトにデザインされています。クローバーはバイオマスそのものを表し、葉っぱの一部の矢印は、二酸化炭素増減に影響を与えない性質であるカーボンニュートラルを表現しています。
バイオマスプラスチックの含有量
バイオマスマークの下には、製品に含まれるバイオマスプラスチックの含有量が数字で表示されます。10、という表記であれば、製品に含まれるバイオマスプラスチックの乾燥重量が10%であることを示しています。最低が10からで、15、20、25と、5%刻みで表示されます。
認定番号
この認定番号を調べると、当該商品の詳細が分かります。
バイオマスマークを取得する方法
バイオマスマークを取得するには、一般社団法人日本有機資源協会に申請する必要があります。申請が受理され審査に合格すると、バイオマスマークの使用許可が下り、製品にバイオマスマークを表示することができます。
参考サイト:一般社団法人日本有機資源協会
レジ袋有料化とバイオマスマーク
レジ袋有料化
2020年7月1日から、プラスチック製レジ袋の有料化が義務化されました。これは、プラスチックごみの削減と資源循環の促進を目的としたものです。
レジ袋有料化とバイオマスマークの関係
レジ袋有料化の対象となるプラスチック製レジ袋には、バイオマスプラスチック製レジ袋も含まれます。ただし、バイオマスプラスチックの含有量が25%以上のレジ袋は、有料化の対象外となります。
レジ袋有料化義務化の対象外となる袋
レジ袋有料化義務化は、プラスチック製買物袋の過剰な使用抑制と資源循環の促進を目的としています。しかし、すべてのプラスチック製買物袋が対象となるわけではありません。
対象外となるもの
- ・プラスチック製以外の素材の袋
- ・紙製袋
- ・布製袋 など
- ・バイオマスプラスチック製袋(バイオマスプラスチック含有量25%以上)
- ・厚さ50マイクロメートル以上のプラスチック製袋(繰り返し使用可能なもの)
- ・持ち手がない袋
注意点
- ・バイオマスプラスチック製袋は、バイオマスプラスチック含有量25%未満の場合は対象となります。
- ・厚さ50マイクロメートル以上のプラスチック製袋は、繰り返し使用可能なものと判断されれば、対象外となります。
- ・対象となるかどうかは、個々の状況によって判断が異なる場合があります。詳細は、経済産業省や各自治体のウェブサイト等で確認してください。